短いけれど充実した第5シーズンの制作中、ケーブル・テレビ局HBOの看板コメディエンヌたちは不可抗力的なアクシデントに見舞われた――サラ・ジェシカ・パーカーとシンシア・ニクソンの2人が妊娠したのだ。撮影スケジュールを彼女たちに合わせて短縮した結果、第5シーズンはわずか8エピソードに削減されたが、スタッフとキャスト一同は手を抜いておらず、短いかもしれないが情感と笑いにあふれた好シーズンとなった。キャリーとミランダは誇りある独身生活に挑むが、新たな課題が出てくる――ミランダは生まれたばかりの息子ブレディとシングル・マザー業を抱え込み、キャリーは自分のコラムが単行本化されることになって出版界に足を踏み入れるという具合。シャーロットは次なる男を見つけたものかどうか悩み、サマンサは自分をあまりにも苦しめすぎた相手とついに別れる。第5シーズン全体としては、断片の集積という印象。つまり、まとまりに欠けるのだが、ひとつひとつの断片はシリーズ史上最高のコメディと呼べるクオリティに仕上がっている。今シーズンのクライマックスとなるエピソード「新たな恋の予感(I Love a Charade)」は、シリーズ最高のエピソードのひとつに挙げられる出来で、笑えると同時に感動的であり、『セックス・アンド・ザ・シティ』というドラマを情動的成熟の中に着地させた。さまざまな苦しみを経て、4人の女たちは真の成長を遂げたのだ。(Mark Englehart, Amazon.com)